シーザリオ故障

2005年7月21日、日米オークス制覇の偉業を成し遂げたシーザリオ(牝3歳 栗東・角居勝彦厩舎所属)が右前外側の繋靭帯炎を発症していることが判明しました。同馬は7月3日に行われたアメリカンオークス(米GT)にて日本馬初の米GT制覇を成し遂げ7日帰国。着地検査の為移動した北海道早来のノーザンファームでエコー検査を行った結果分かったもので、完治には2・3ヶ月ほどかかる見込みとの事。アメリカンオークスを勝った時点では10月にアメリカで行われるブリーダーズカップ フィリー&メアターフへの挑戦もありと期待されましたが、この怪我により秋のプランは白紙となりました。
先日のアメリカンオークスをみてすっかりシーザリオのファンとなった私にとっても非常に残念なニュースでした。アメリカのブリーダーズカップに挑戦しなくとも、国内には桜花賞・NHKマイルカップの変則2冠を達成したラインクラフトもいますし、その場合は秋華賞がかなり盛り上がると思っていました。これを受けてローテーションや海外遠征について賛否両論がありそうですが、あのパフォーマンスをみて感動したファンもたくさんいると思いますし、結果を出せたことで今後、海外遠征に挑戦する日本馬にとっても非常に励みになったことと思います。海外への遠征は確かに馬にとって負担が大きとは思いますが、これからもベストを尽くして挑戦していってほしいと思います。が、とにかく今は怪我を治して再びターフに戻ってこられる事を願っています☆   2005.7.23

さて、ここで今回の病気「繋靭帯炎」について簡単ですが調べてみました。
【繋靭帯炎 けいじんたいえん】
繋靭帯(中骨間筋)は構造的には腱とほとんど同じですが、発生学上筋肉であることから中骨間筋の学名がついています。その主な作用は蹄関節の回転を防止することにあります。又、馬が動くとき体重を最初に受け止めて支えます。また、駐立時には球節が正常に位置を保持する役目ももっています。
通常発症しても歩様の乱れや跛行は比較的軽度の為、腫れることによって気づくことが多く、今回のようにエコー検査の結果判明する場合も。治療方法は結局のところ休養が一番です。
休養後は靭帯のストレッチに重点を置き、引き運動から次第に運動量を増やしていきます。
副管骨が骨折している場合も多く、その場合は靭帯を常に刺激する為、骨折部を外科的に除去する必要があります。
(日本中央競馬会競走馬総合研究所編 馬の医学書より)


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